中村寅吉プロと伊勢原CC

神奈川県に有る東海開発㈱が経営する伊勢原CC大秦野CCが2月2日に民事再生手続きを申請して、パシフィックゴルフプロパティーズ㈱との間で資金援助によるスポンサー基本合意が成立した、との発表がPGMホールディングス㈱から有りました。

大秦野カントリークラブ
大秦野カントリークラブ
伊勢原カントリークラブ
伊勢原カントリークラブ

伊勢原CCは昭和44年に開場して昭和63年に創業社長の島尾正氏の死去によって経営が寝装具大手の山基グループに移行していました。大秦野CCも同じ経過をたどって伊勢原CCは27ホール約3000名のメンバーが在籍し、大秦野CCも27ホールから18ホールに改造し約3000名のメンバーが在籍していました。

大秦野カントリークラブ コース
大秦野カントリークラブ コース

両コースともゴルフ場としては都心からのロケーションも良くコースの形状は変化に富んだ丘陵コースで、プレー代の設定や接客サービスもリーズナブルなものでそれ程コースの難易度も高くなく、一般的に親しみ易いビギナーには人気の有るコースでした。
弊社が創業したのが昭和51年2月1日で今年で40年になりますが、ご縁が有って今は亡くなられたゴルフ週刊誌の編集長をなさっていた田野辺薫氏のご紹介で伊勢原CCで初めて中村寅吉プロにお会いしました。その後平成20年2月に92歳で亡くなられる迄30年間余りプロには弊社のイメージキャラクターとしての契約を続けて戴いて、色々含蓄の有る業務に係わるアドバイスも沢山戴きました。
伊勢原カントリークラブ コース
伊勢原カントリークラブ コース

その間、毎年プロが常駐されている伊勢原CCに春と秋の2回伺い契約金をお支払いしてご挨拶をさせて戴いて、帰りには必ず上のレストランで食事をご馳走して戴いていました。
勿論、此の間プロとは金銭上のトラブルは一度もなく、お渡ししたお金を確認もされず領収書に「ピート中村」とサインをされて、私が先生、住所とフルネームをお願いしますと伝えると「バカヤロー、俺のサインは全国区どこでも通用するんだ」と笑っておっしゃって、実際税務署のチェックもフリーパスでした。
ラジオのCMを伊勢原CCの会議室で収録したり、先の田野辺氏と私、プロの3人で四国や北海道、関西のゴルフ場を幾つもまわらせて戴きました。
中村寅吉プロにとっての伊勢原CCはご自宅が伊勢原市に有った事も有り、お歳を召されてからとても居心地の良い終の住処で有ったようです。
マスター室にはいつもお気に入りのパターが20本程置いて有ってボールを転がしていらっしゃいました。
そんないろいろな想いが有る伊勢原CCと大秦野CCが法的整理をする事になったのはとても残念ですが、ロケーションやゴルフ場としての素材、集客状況も工夫次第で十分採算がとれる営業が可能なはずです。
先生の為にも立派に再起される事を願っております。

By 万治郎

中村寅吉プロについてはこちら(wikipedia)をご覧ください

関連リンク